「嘆き義母」
もともと義母は、息子にベッタリな子離れできない姑でした。
結婚する前から夫が外出する際には、どこに行くのかいちいち行き先を聞くなど、とても30代のいいおじさんな息子の母親とは思えないほどに、過保護で過干渉でした。
デートのときにも、ちくいちLINEが入ってきて、うんざりでした。
結局、結婚式にも口を出してきました。
式は半分出してやるから、盛大に親戚を呼べだの、その割には、「あんたのお色直しはしなくていい。私の娘も、ウェディングドレス一着しか着させてないんだから」と、やたら私にはあたってきました。
どんどん勝手に式の日取りも決めていき、3ヶ月で無理やり挙式を挙げさせられて、準備も何もかも大慌てで大変でした。
なおかつ、挙式代金が高いと直前になって言い始めて、結婚式後にはお金を出させられたと文句を言う始末。
挙句の果てに、家族や身内などには、いつの間にか私がわがままを言って盛大に式をあげた「わがままな嫁」と言いふらしていました。
私がアットホームでこじんまりした式にしたいと申し出ていたのを一喝したくせに……。
そんなこんなで関係は悪く、姑達とは少し離れた地域で生活する事にしました。
その時にも、「一生恨んでやる」的なことを言われました。
その後も「子供はまだか、子供はまだか」と2週間おきに連絡が来たので、とうとう音信不通にすることに。さすがの夫も、呆れ果てた様子でした。
その後、私達は無事に子宝に恵まれました。
子供の世話は私の両親が見てくれることも多くて、義母にはなつきませんでした。
ある日、義妹の夫が倒れてしまい、その介護に義妹は追われるようになりました。
最近は鬱状態で薬がたくさん処方されて大変そうです。
それさえも姑は「倒れた亭主が悪い」と嘆いています。
嘆くヒマがあったら義妹家族を手助けしてあげればいいのに……。
そうするつもりは微塵もないようです。
おわり。